法務部の仕事と役割8
法務部の仕事と役割について、ポイント形式で解説するコーナーです。第8回では、訴訟対応のポイントを解説致します。
訴訟対応
ポイント36.訴訟対応と法務部
民事裁判の結果は、企業に大きな影響を及ぼします。そのため、訴訟対応は、法務部の数ある業務の中でも、最も重要であるといってよいでしょう。法務社員には、いざというときに、弁護士と協力して、訴訟を行うことができるように、裁判手続の流れや関連する法律について、知識を持っておくことが求められます。
ポイント37.弁護士の選任
企業が、原告として訴訟を提起する場合や、訴訟を起こされて被告となった場合において、まず行わなければならないのが、訴訟代理人となる弁護士を選任することです。日頃から、顧問契約などを通じて、複数の弁護士と信頼関係を構築することで、事件の内容に応じ、最も適切な弁護士を選任できるようにしておくとよいでしょう。
ポイント38.訴訟書類の作成
民事裁判では、訴状、答弁書、準備書面などの書類に、自社の法的な主張を記載して、裁判所に提出します。法務部は、弁護士と協力して、事件に関する事実関係の調査や自社の主張の整理などを行い、訴訟書類の作成を進めていくことになります。また、裁判所に同行することが必要になる場合もあります。
ポイント39.証拠の収集
民事裁判では、当事者間に争いのある事実は、証拠によって判断されます。そのため、当事者は、自己の主張を裏付ける証拠を収集し、裁判所に提出しなければなりません。法務部は、弁護士と協力して、事件に関する文書や物品を用意したり、証人尋問の準備を行うなど、証拠の収集を進める必要があります。
ポイント40.判決後の手続
裁判の結果、自社が勝訴判決を得たにもかかわらず、相手が判決に従わない場合には、強制執行の手続をとることになります。反対に、自社が敗訴判決を受け、不服がある場合には、上訴の手続を行うかどうかを検討します。これらとは別に、紛争解決後に、再発防止策を講じることも法務部の重要な役割となるでしょう。
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