法務部の仕事と役割4
法務部の仕事と役割について、ポイント形式で解説するコーナーです。第4回では、契約交渉のポイントを解説致します。
契約交渉
ポイント16.予防法務とは
企業法務の分類の一つで、戦略法務、臨床法務との対比で用いられます。紛争又は損害の発生を未然に防止・回避することを目的とした法務を指し、企業のリスクマネジメントにも直結しています。予防法務において、最も中心となるのが、契約交渉や契約書の審査・作成などの契約法務です。
ポイント17.契約交渉の意義
契約法務の中でも、最初に位置付けられるのが、取引の相手方との契約交渉です。契約交渉は、取引における適切なリスク配分を行い、自社の利益を守る上で、重要なプロセスとなります。法務部は、事後的な契約書の審査・作成だけでなく、契約交渉の早い段階から関与することが望ましいといえます。
ポイント18.契約交渉の準備
契約交渉において、まず必要となるのが交渉の準備です。契約相手の情報、取引の内容、関連法令などを十分に調査した上で、交渉の方針を決定します。役員や他の部門が交渉の主体となる場合、法務部としては、契約法について事前レクチャーを行ったり、調査事項や交渉方針をメモにまとめるなどして、バックアップを行いましょう。
ポイント19.契約交渉への同席
交渉によっては、法務担当者が同席したり、実質的な交渉を行うことが必要になる場合もあります。法務社員は、法律知識だけではなく、交渉力・交渉術についても訓練を積んでおくようにしましょう。さらに、重要度の高い交渉では、顧問弁護士に同席を依頼することが望ましい場合もあり、早い段階で相談を行うことが大切です。
ポイント20.交渉結果の記録
契約交渉を行った場合は、その結果を文書化することが必要です。法務部は、契約交渉の結果を反映して契約書案の作成や修正を行うことになります。また、数回にわたって契約交渉が行われる場合は、毎回の交渉内容を記録したり、次回の交渉に向けた問題点の整理を行うことも重要な役割となります。
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