法務部の仕事と役割5
法務部の仕事と役割について、ポイント形式で解説するコーナーです。第5回では、契約書審査・作成のポイントを解説致します。
契約書審査・作成
ポイント21.契約書の役割
契約書の作成・審査は、法務部の中心的な業務です。契約書には、契約内容の明確化や契約違反の防止に加えて、リスクマネジメントや裁判の証拠としての役割があります。契約書の作成・審査を行う際には、契約法の知識はもちろん、リスクマネジメントの考え方や、裁判における契約書の位置づけについても、理解しておくことが大切です。
ポイント22.契約書と契約法
契約書の作成・審査において基本となるのが契約法です。法務社員は、ひな形をそのまま利用したり、表面的なチェックを行うだけでなく、契約書の条項がどのような意味を持つのか、強行法規への違反はないかなどを常に意識しなければなりません。また、契約の成立や解除に関するルールについても押さえておく必要があります。
ポイント23.契約書の内容
法務社員が、契約書の作成・審査を行う際は、内容に不備がないようにしなければなりません。契約書の条項に漏れや不整合はないか、要件・効果に不明確な箇所はないかといった視点が必要になります。また、法律用語の意味を理解したり、契約書に特有の言い回しを使いこなせるようにすることも不可欠とないえます。
ポイント24.契約書の形式
契約書の作成・審査では、内容面だけでなく、形式面についても注意しなければなりません。法務社員は、契約書の綴じ方、印鑑の種類、契印と割印の違い、印紙と印紙税などについても、知識を持っておくことが求められます。また、作成日付や当事者の表示は、契約書の効力に影響を及ぼす場合もあるため、特に重要となります。
ポイント25.修正案や解決策の提案
他の部門から審査を依頼された契約書について、内容面や形式面で問題点を発見したときは、それらを指摘するだけでなく、可能な限り、具体的な修正案や解決策を提示することが大切です。法律や契約の知識を、企業の業務にいかに積極的に活かしていくことができるかが、法務部の価値を決めるといっても過言ではないでしょう。
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