法務部の仕事と役割7
法務部の仕事と役割について、ポイント形式で解説するコーナーです。第7回では、紛争解決のポイントを解説致します。
紛争解決
ポイント31.臨床法務とは
企業法務の分類の一つで、戦略法務、予防法務との対比で用いられます。紛争などの問題が発生した後、これを解決することを目的とした法務を指します。臨床法務や予防法務という用語は、医学における考え方を参考としており、企業にとっての紛争を病理ととらえることから来ています。
ポイント32.紛争への初期対応
紛争が発生した場合に、それが拡大・深刻化することを防止するためには、初期段階で適切な対応を行うことが必要となります。営業部やお客様相談室など、最初に紛争が持ちこまれる部門と緊密に連携し、法務がいち早く紛争の発生を認識して、対応することができるような仕組みを構築しておくことが大切です。
ポイント33.交渉による紛争解決
紛争解決において重要となるのが、適切な紛争解決方法を選択することです。紛争解決の方法には、交渉、ADR、訴訟などがあります。その中でも、当事者間の交渉は、最も基本となる紛争解決方法であるといえます。紛争解決を担当する機会が多い法務社員は、紛争解決交渉についてスキルアップをはかっておきましょう。
ポイント34.ADRによる紛争解決
ADRは、Alternative Dispute Resolutionの略で、裁判外紛争解決手続のことをいい、あっ旋や調停、仲裁などを指すことが一般的です。ADRは、裁判に比べて手続が簡易・柔軟であり、紛争の種類や内容によっては、有効な紛争解決方法となる場合があります。法務社員は、ADRの種類や特徴について、知識を持っておくとよいでしょう。
ポイント35.訴訟による紛争解決
訴訟は、公平な手続のもと、法律にしたがって紛争の解決を行う方法です。交渉やADRと異なり、紛争の相手方の合意を要せず、終局的に紛争を解決することできるのが最大の特徴です。また、近年では、訴訟手続の迅速化や専門的な紛争への裁判所の対応も進んでおり、企業にとって有効な紛争解決方法になっているといえるでしょう。
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