
知的財産部の仕事と役割10
知的財産部の仕事と役割について、ポイント形式で解説するコーナーです。第10回では、知的財産教育のポイントを解説致します。
知的財産教育
ポイント46.知的財産教育の目的
企業内における知的財産教育も、知的財産部の重要な役割です。知的財産は重要な経営資源であり、経営やビジネスに知的財産戦略を活用していくためには、役員や従業員が知的財産への理解を深めることが重要です。また、企業内における知的財産の発掘と権利化の促進や、他者の知的財産権の侵害の防止のためにも、知的財産に関する意識の向上させることが大切です。
ポイント47.知的財産教育の対象
知的財産教育は、役員から従業員まで幅広く実施した上で、対象者の地位や役割に応じて必要となる知識やスキルを伝える必要があります。また、知的財産に関する業務は、知的財産部、法務部門、研究開発部門、事業部門の連携が重要となるため、各部門を集めた知的財産研修など部門横断的な知的財産教育を実施することも有効です。
ポイント48.知的財産教育の方法
知的財産教育の方法には、社内規程やマニュアルの作成、社内報やメッセージによる周知などがあります。また、詳細な情報、知識やスキルについて解説するためには、知的財産研修が有効な方法となります。知的財産研修の手法には、集合研修、オンライン研修、eラーニングなどがあり、目的や対象者に応じて適切な手法を選択するよいでしょう。
ポイント49.知的財産教育の内容
知的財産教育の内容は、知的財産法の基礎、日常業務における注意点などの基本的な内容から、特許権等の出願手続、知的財産契約の作成・審査などの実務的な内容、知的財産戦略の立案と実行、知的財産とM&Aなどの戦略的な内容まで多岐にわたります。目的や対象者に応じて適切な内容を選択するようにしましょう。
ポイント50.知的財産教育の継続
知的財産教育は改善を加えつつ、継続的に実施する必要があります。法改正や最新の事例などを反映して知的財産教育をアップデートすることが大切です。また、知的財産研修において受講者から提案された意見や改善策を、社内規程やマニュアルの改訂、現場実務の改善などに活用してくことも有効となります。
知的財産部員におすすめの研修テーマ
研修プログラム(例)
※研修プログラムの内容の一例を、項目形式でご覧頂けます。
※実際の研修では、専用のテキストを使用して解説を行います。
- 知的財産部員の心構え
- 知的財産部員に必要な能力
- 知的財産戦略
- 特許権・実用新案権
- 意匠権・商標権
- 営業秘密・著作権
- 出願手続
- 知的財産契約
- 知的財産紛争・訴訟
- 社員への知的財産教育

